性同一性障害の割合
9月14日に書いたように、北海道の研究者による調査によれば、
性同一性障害の患者数が札幌市内で約2800人に1人といるという
研究があります。
その計算を日本全国であてはめると、約46000人の患者がいる
ことになるわけですね。
厚生労働省は医療機関に対する2011年の調査で、
日本国内の性同一性障害の患者数を少なくとも4000人と
推計したものとくらべれば、その10倍以上になるのですが、
本当でしょうか。
それどころか、「電通ダイバーシティ・ラボ 2015」の全国69989名を
対象にした調査によれば、トランスジェンダーは日本人の0.7%、
すなわち約140人に1人となっています。
2001年の統計によれば、アメリカで、女の体で男の心のFtMが107000人に1人、
男の体で女の心のMtFが37000人に1人。
オランダでFtMが30400人に1人、MtFが11900人に1人ということです。
2001年のアメリカやオランダでの統計に近いのは厚生労働省による2011年の調査で、
「札幌市内で約2800人に1人」や、電通の調査の「約140人に1人」は多すぎる
ことになるでしょう。
9月14日にブログで紹介した、男女別トイレを廃止することで話題になった
アメリカのミラロマ小学校の場合、トランスジェンダーが全校で8人おります。
ミラロマ小学校の児童数が、米国での平均の461人だったとすれば、
約58人に1人となるわけですね。
英国人研究家リチャード・トットマンの『第三の性 カトゥーイ-タイのレディボーイたち』
によると、タイでは、「カトゥーイ」と呼ばれる男性として生まれながら
女性として生活していて男が好きな者の割合が全人口の0.3%、約333人に1人となるとか。
タイの学校では「トムボーイ」と呼ばれる女性として生まれながら男性として生活していて
男が好きな者や、「カトゥーイ」が、クラスに1人は必ずいるという話もよく聞きます。
世界一ニューハーフが多いことで有名なタイと同一視できないとはいえ、
札幌市内で約2800人に1人というのは多すぎるとは思えないのですが。